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| ■中小企業経営者が見た環境先進国ドイツの現状 |
| 日時 |
発着地名 |
時刻 |
交通機関 |
概要 |
食事 |
| 1 |
関西空港発
フランクルト着
フランクフルト
デュセルドルフ |
09:40
14:35 |
LH741
専用車 |
出国手続き後、フランクフルトへ。
到着後ホテルへ。
(デュセルドルフ・ホテルニッコー泊) |
機内 |
| 夕食 |
| 2
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デュセルドルフ
ケルン
デュセルドルフ |
午前
午後 |
専用車 |
デュアルシステムのコンセプトを聴取。
(デュセルドルフ・ホテルニッコー泊)
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朝食 |
| 昼食 |
| 夕食 |
| 3 |
デュセルドルフ
シュットガルト |
午後 |
専用車 |
専用車でシュットガルトへ移動。
到着後、ベンツ本社視察。
ベンツ社のリサイクルシステム視察・5時間程度(ATCセンターとベンツBENZ)
(シュットガルト・マリティム泊) |
朝食 |
| 昼食 |
| 夕食 |
| 4 |
シュットガルト
フライブルグ |
午後 |
専用車 |
専用車にてフライブルグへ。
フィッシャーリサイクル社視察。環境教育の現場エコステーション視察。フライブルグ市環境政策セミナー。環境ベンチャーのソーラーファブリック視察
(フライブルグ・コロンビイ泊) |
朝食 |
| 昼食 |
| 夕食 |
| 5 |
ミュンヘン |
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専用車 |
麗しきドイツを思わせる‘ロマンチック街道‘を通りイノシュバンシュタイン城を見学後、ミュンヘンへ。ミュンヘンのビアホール「ホフブロイハウス」にて本場のドイツ料理。
(ミュンヘン・ルネッサンス泊)
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朝食 |
| 昼食 |
| 夕食 |
| 6 |
ミュンヘン
フランクフルト発 |
13:25 |
専用車
LH740 |
専用車にてフランクフルトへ。
出国手続き後、関西空港へ。
(機内泊) |
朝食 |
| 昼食 |
| 夕食 |
| 7 |
関西空港着 |
07:40 |
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入国手続き後、解散。 |
報告書 〜
日程(実質の視察の足取り))〜 |
1日目
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ケルン市内に本社を置くデユアルシステム社を訪問。
この会社で新らしい総合的なリサイクリング事業のシステムの開発状況を聞く。
同社では自社開発した革新的な技術を最近、日立と技術提携していた |
| 2日目 |
STUTTGART市郊外に位置するダイムラー・クライスラー社
(旧ダイムラーベンツ社)を訪問。来訪者センターで工場の概況の説明を受けた後、最先端のトラックの生産ラインを見学する。
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| 3日目 |
ドイツ国内だけでなく世界に知られる環境先進都市FREIBURGを訪問し。2つの環境関連施設、2つのソーラー発電ベンチャー企業、それと同市環境局を訪ね見学とレクチャーをうける。このうちの一つはティエラの環境教育にとって重要な示唆をうける施設であった。住民のアイデアで町おこしに成功した一角も見学 |
| 4日目 |
最終日は観光日であったが、エコツアーにふさわしく農業と観光が融合する光景
を堪能することができた。 |
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| 1、デユアルシステム社・ケルン市 |
前史:1980年代、ドイツもゴミ問題、特に埋めたて場不足に悩んでいた。
当時、一般ゴミの30%が包装材とプラスッチック系容器であり、各
自治体は埋め立て場の限界に直面していた。
1991年に設立される。包装と容器に関係する国内企業95社が出資して発足。利益ではなく、包装及び容器に関する、より総合的で包括的なリサイクルシステムの構築を目的に作られた会社である。もう一つの特徴は同社の経営方針が営利にではなく、資源循環型経済システムの構築、(研究、開発、普及、社会化)を目的にしており、NPO(非営利)的な企業である点にある。これらの目的を実現するために出資者、地方自治体、中央政府の環境行政、各種研究機関との協力関係を築いており、開発した技術をゴミ問題に苦しむ先進国に技術輸出することまで展望し、実際すでに展開しており、極めて戦略性に富んだ事業展開をしていることがうかがえた。現在では600社以上が出資し、17000社以上が顧客となり、同社の指定したマークをつけたゴミを仕分けするファクトリーが全ドイツに530以上、稼動している。同社は現在、約350名を雇用している。
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| 仕組みと現況
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民間(所帯、店など)、地方自治体、企業(デユアル社)が役割を分担している。それを各種の法律が保証している。
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<市民>
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リサイクルを意味する緑のマーク(デユアル社に登録料を払っている企業だけがつける事のできるマーク)のついたゴミを黄色のビニール袋に入れて決められた日に、決められた場所に置く。
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<自治体>
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市民が出した黄色の袋を回収日に回収し、仕分け業者に引き渡す。回収費用をデユアル社よりうけとり、回収費用に充てる。
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<地域の民間業者>
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仕分け業者は自治体と契約しゴミの仕分けをうけもつ。仕分けの済んだ再生用資源はリサイクル業者に販売する。再生不可能なゴミは埋め立てる。埋め立て費用は自治体に支払う。
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<デユアル社=広域の業界NPO>
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容器、包装業者より受け取ったマーク使用収入(licence sales)約41億DMで国内全体で発生する回収費用にあてている。現在では利益も生み出しており、その場合は次の年のマーク使用料の価格を下げる。コストダウンのためにさまざまな研究を行っている。中には政府、大学、NGOとの共同研究もある。
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| 注目点 |
このシステムを運用しているグループではリサイクルに力を入れるだけではなく、ゴミそのものの減量化(ミニマム化やゴミにならないような資材の使用)にも力をいれている。成果はすこしづつ上がってきており、デユアル社がスタートした年の1991年には国民一人あたり年間94.7kgあった包装材ゴミが97年には82、3kgへと、量で12kg、率にして13%以上を減量化している。 また、最新テクノロジー(回収したプラスチックをガス化=特許取得)を駆使して製鉄用の燃料源化にも成功しており、同社の技術レベルの高さを窺い知ることができる。案内役による説明終了後の質疑応答も興味深いものだった。 |
| Q:こういうことをすれば、結果的にはコスト高となり、メーカーも包装業界も利益がダウンするのではないか、それで支持がえられるのか? |
A:たしかに回収コストを消費者に転化しないようにしているので、初期には少しコスト高に結びついたかもしれないが、業界としては環境対応能力を持つことで克服しようと考えてきた。具体的には回収費用は量によって計算されるので、従来のものより軽い包装材を開発するとか、より小さな包装材に切り替えるなどの工夫をしてきた。成果は上がっている。素材だけではなく、システムのイノベ−ションにも継続的に取り組んできた。このため回収コストは少しずつ改善されてきた。改善が進めばすすむぶんコストは下がる。今年は(99年)マーク使用料を98年より9.5%引き下げた。96年には550万トン回収し、費用は39億マルク発生したが、98年には同じ費用で560万トン回収できた。これを当面の目標として30億マルクまで下げようとしている。560万トンのうち545万トンはリサイクル用資源として回収業者に引き渡した。
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Q:これまで色々問題があったと思うが、大きな事ではどんなことがあったか?
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| A:93年に一度コストの危機があった。それはリサイクルマークのついていないものが大量に紛れ込んできたため起こった現象だった。これは住民の問題意識を啓発する仕組みつくりに力を入れることで何と乗り切ってきた。この仕事は技術開発だけでもだめで、住民の啓発、法律の整備などが一体となって動いていかないと効果があがらない。また従来の自治体の範囲にこだわっていても解決できないこともある。私たちはゴミ回収の効率を軸にシステムを作り、それに自治体の数(範囲)を組み合わせる手法なども開発してきた。 |
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| 2、ダイムラークライスラー社トラック工場・Suttugart市 |
ベンツトラックの主力工場。年間10万台生産。11500人が就労している。うち17%は隣接しているフランスからの労働者。生産ラインは1.5キロに伸び、システム工学の粋を凝らした最先端のテクノロジーが垣間見える。コンクリートの床には銅線が張りめぐらされ、天井には自動クレーンが走り、溶接ロボットや自走式台車が寸分野狂いなく働き次々と多様な大型トラックを完成させていた。パーツは別の工場で生産され、ジャストインタイム方式でここに搬入されている。職場内には日本から学んだという標語「kaizen」が張り出されていた。案内者にこの工場のリサイクル事情を質問したが、車両のリサイクルはしていないし、リサイクルマテリアル(資材)も使用してはいないと思うと、答えたが、ツアー参加者はその答えには首をひねっていた。消費者向けに建てられているカスタマービルには、最近ベンツが力をいれている自転車も旧式のトラックとともに展示されていた。
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| 3、フィッシャー社 |

フライブルグ市内(人口・約20万人)にあるゴミの仕分け業者。当日の説明役は同市の世帯向け ゴミ仕分けアドバイザーのブリュケマン氏。 |
1985年に旧鉄道操車場跡地を買い取って操業を開始。ゴミの回収は市職員が行い集積場まで運んでくる。それを民間のフィッシャー社職員が機械と手で仕分けする。もとはフライブルグ市が独自に展開していた回収システムに添って稼動していたが、1992年に新法(容器包装材法)が施行されてからデユアルシステムに切り替えた。それまでは市のイニシャティブでやっていたが、新システムになってからは市がデユアルシステム社から委託をうけ、市はフィッシャー社に再委託をしている。現在、フライブルグ市では市内380ヶ所に設置された回収ステーションから黄色の袋(容器、包装材=これはデユアルシステムよりの委託の分)と緑のバケツ(紙=これは市が独自に回収している分)を回収し集積場に運び込む。年間の回収量は黄色の袋が約7500トン、緑のバケツが約15000トン。回収した物は集積場で職員によって仕分けされた後にパッキングされ、リサイクリング業者に売られる。集積場にはこの他、市内からでてくるビン類や建設廃材などが集められ、それぞれが販売されている。また、同市には廃棄物管理公社が存在しビン類や大型ゴミ、それにタイヤ類や有害廃棄物有害物などを回収しているが、これらは回収車による回収ではなく、本人がそれぞれの回収ポイントに持参しての作業となっている。市では市民に対し、1年間のゴミ処理に関する総合的なゴミ処理手引き書といえる「ゴミカレンダー」を印刷配布し、ゴミだし日や仕分けの徹底を呼びかけている。また、公共の施設をつかったイベントや公共機関が主催する行事での使い捨て容器の禁止や学校や職場にたいする環境教育などを行うなど、ゴミを減らすための総合的な施策をおこなっている。その結果、年間の埋め立てゴミの発生が35000トンから7000トンへと減少した。 |
| 4、エコステーション(環境教育の拠点) |
フライブルグ市には地域の住民に対する環境教育を目的とした施設が建設されている。エコステーションと名前のついた施設はもともとゴミ捨て場だったところ。その跡地には木が植えられ、公園となり、最近では市民の恰好の散歩道となっている。その一角に13年前の庭園際開催の折、この施設が作られた。当時から運営を任されているのはドイツでは最大の環境保護NGOのBUND(ドイツ環境自然保護連盟・会員は全国で約20万人)の地域支部。これもユニークな点だ。現場のスタッフの説明によるとエコステーションで心がけていることは子供たちに環境を頭で理解させるのではなく感性に訴えかけるだという。ここを訪れた子供たちの心に沁みるような思い出を演出することが大事であること(これはドイツを含め、北欧の環境教育が長いキャンペーン型環境教育から学んだ視点)を意味している。エコステーションで働いているスタッフはBUND関係者だけではなく、市の教育部局関係職員をはじめ、地域の諸団体の出資による環境基金を活用したプログラムの関係者、徴兵オルタナティブ(兵役につかず福祉や環境保護のボランティア活動に参加、期間は徴兵より長い)を選んだ青年や中学生ボランティアなどの多様な参加チャンネルが用意されている点も注目すべき事柄だといえる。年間利用者は約1万人。うち3〜4割が生徒、児童。運営のための財源は3〜4割が市からの運営委託金。環境基金からもほぼ同じ率が助成金としてでており、のこりをBUNDがこの施設を維持するために考え出した会員制度(名称はエコステーション里親制度)等からの収入で賄われている。しかし、最近では行政全般で進むコストダウンの影響を受け、ここの委託金も減らされつつあるらしく、運営担当者の悩みだという。施設の中にはさまざまなエコロジカルなライフスタイルの考案が施され、来訪者に実践的な提案が普段に行われている。事務所棟屋根の緑化、省エネ住宅、省エネ電球、ソラークッカー(ガスも電気も炭も使わずに太陽光でパンやクッキーを焼く道具)をはじめ、世界中で考案されている環境配慮型製品やアイデアを紹介、展示、実験してあり、一方では。中にはビオトープ(人口池)やエコガーデン(ハーブの栽培や有機農法での野菜栽培)、エコトイレなどが配置されており立派な「生きた環境情報センター」にもなっている。ハーブ農園では2人の若い女性がボランティアとして働いていたが、一人は今春大阪の大学を卒業した日本人女性だった。 また、園内には植物園や広い芝生、ボードウオーク、ログハウス風の展望台などのプレイランド的な施設もあり、すべての世代が楽しめる空間となっている。面積はおよそ ヘクタールはある。 |
| 5、環境ベンチャー企業・SolarFabric社・SAG社 |
この会社は普通の企業ではなく、ソーラ発電ビジネスを推進するために設立されえた戦略的企業。資本金は45万DM.具体的な施設を建設、運営、稼動させながら研究と開発に加え啓発と宣伝を同時に行うことを目的としたソーラービジネスのためのマ−ケットリサーチ会社であることが案内役の説明から伺えた。同じ建物の中に二つの会社が存在し、ソーラーセルを製造しているのがSolarFabric社、発電事業コーディネートをするのがSAG社。この会社は事業経営コンセプト自体がEMS(環境管理システム)にのっとって設計、運営されており、出資の形態から建物の運営までユニークだった。たとえば建物の一角にエコロジー製品のショップまで開設され、来訪者に対する日常的な積極的な環境マインドの啓発を行っており、本社工場というよりサテライトオフイスという感じであった。工場はゼロエミッションで動いており、職員は50名。4名だけがAEG社に所属し、残りは製造と研究部門に従事していた。工場デザインも斬新なもので、これは最初からイメージアップを狙って作られたものと思われる。建物自体が最先端の太陽熱発電システムになっており、屋根部分で30kw、表部分で20.5kw、断熱表面を利用した部分で7kwの合計57kwを発電可能であり、年間では5万kwの発電量になるという。フライブルグ市はドイツでは最南に位置し、年間の日照量があ最大であることも幸いし、フライブルグ大学を拠点とした研究がすすみ、この工場で生産されているソーラーセルの発電効率はドイツで最高を誇るという。このベンチャー企業には大学関係者や環境保護活動家それに大蔵大臣までが名を連ねており、この分野での急速な成長が期待されているらしく会社の担当者の説明によれば最大のライバルはシェル石油(株)だとか。残念ながら発電事業の詳細は聞けなかったが、すでに市内のいくつかの企業の協力(ソーラーパネルを設置するための屋根の提供)をえて数カ所でソーラー発電を行っていた。いまのところ、まだ日本からの投資はないとのこと。通訳の説明では日本からもどこからも大口の投資は求めておらず、今の段階ではこの事業への研究開発的な関心をもっている投資家をもとめている様子だった。 |
| 6、フライブルグ市環境保全局・説明は局長(博士号をもつ男性) |
市内の最大の職場は大学、2番目が市役所、3番目がハイテク関連、次は薬品工業であり、大きな製造業 はない。1992年にドイツでもっとも環境保全に取り組んでいる自治体として評価された。その原点は1970代に市内でおこった住民の反原発運動にある。フライブルグでの反原発運動はそれまでの運動と異なり従来の危険性を訴えるだけの運動とは違い、ではどうすればよいか代案を提示するオルタナティブ型の運動として展開されたことだ。それによって原発の立地は断念され、代替案が研究開発されてきた。ソーラーに関する研究開発もそのひとつ。 それ以来、従来からあった観光事業とハイテク産業が環境と融合され、環境と経済の調和が市の経済社会政策の基本として動いている。現在、環境政策の中でも特に力を入れて取り組んでいるのは3つ。 |
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<その1.交通政策>
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具体的に推進しているのは、公共交通の推進(中心は市電と市バスの利用を促進するチケットの開発と普及)。15年の間に市電と市バスの乗客数は3倍に増えた一方、市内で保有される自動車数はほぼ安定し交通量も増えておらず、実質のマイカー利用は減少傾向に向かいつつある。市ではこれを加速させるために現在、8億DMを投じ、市バスと市電の運行距離を延長しているとのこと。その他、自転車利用に力を注いでおり、既に市内に160kmに及ぶ専用の自転車レーンを整備したが、今後も引き続き専用レーンの延長を行っていくとのことだった。
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<その2・エネルギー政策>
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エネルギ政策では3つの視点で政策を行っている。
1、省エネ住宅:従来の住宅より30%省エネ型の住宅を開発してきた。
この技術を今後は普及していく。まずは新しい市営住宅(12000戸)で実用化をはかる=ソーラー住宅団地。
2、再生可能なエネルギー源の開発研究。水力やソーラー、廃棄物。
それらの導入研究も行っている。例:ソーラーケーブルカー、ゴミ発電。このゴミ発電は市内2ヶ所の廃棄物処理場で発生しているガスを集め、これを地下配管されたガス管で4キロはなれた団地(約1万人居住)に引きこみ、ガスによるコジェネ発電を起こし熱湯と電力として利用している。建設費は住民が電力代として支払う仕組み。環境汚染物質も従来の方法で処理するより30%ほどカットすることができる。地域によっては電力の半分をコジェネ発電で賄っており、これが普及すれば原発は要らなくなる。かってフライブルグ市で使う電力の60%は原発からの供給であったが、現在では26%。CO2削減では1990年比で2010年までにー25%を目標に取り組んでいる。
3、新しいエネルギーシステムの研究開発。この15年で2億DMを投じてきた。
ソーラーに関しては、現在、ソーラー研究所を通じて40のプロジェクトが動いている。それ以外にはコジェネレーションの導入促進や遠隔熱エネルギーの開発研究を行っている。
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<その3・廃棄物>
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これも大きくは3つの視点で取り組んでいる。
ゴミがない。ゴミを出さない暮らしやシステムにする。
リサイクルをすすめる。その中にはリユース(再利用)やフルユ−ス(最後まで使う)も含めたリサイクル。
ゴミの最小化・そのためにあらゆる物を見直し、市民のゴミ対応をアドバイスする専門スタッフ=廃棄物アドバイザーを配置し教育と指導を行っている。
これらの政策を総合的に行ってきたきた結果、15年前には年間33万トンのゴミが埋め立てられていたが、現在では5万トンまで減少した。これを2006年には3万トンまで減らそうと努力している。廃棄物対策には地域社会での総合的な対応が必要だが、フライブルグでは行政、民間のリサイクル業者、廃棄物公社、市を超えた業界団体(容器、包装物製造業)、および市民組織が一体となり多様な取り組みを行っている。ゴミ対策をはじめとする環境政策を推進しつつ、経済成長を達成させなければならないということで、政策を展開してきた。現状では環境先進都市の評価を受ける一方で年間成長率6%(フライブルグ経済圏)を達成している。
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Q1:市民の政策形成にかんする参加はどうなっているか?
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A:市に住民からの相談窓口があって、NGOや市民団体とのネットワークが組まれており、意見や情報の交換を積極的に行い、さまざまな形で反映が行われている。
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Q2:日本ではなかなかソーラーが進まないが、なぜフライブルグではソーラーの研究開発、普及がうまくいっているのか?
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| A:ソーラーに関しては特別の考えで対応している。フライブルグのもつ自然環境(日照量ドイツ最大)、研究環境(大学、関連研究所)を活かして、戦略的な展開を行っているのが原因だと思う。ほかの政策についてはコストの安いものを選択している。 |
Q3:ソーラーに対する市民の意識をかえるにはどうしたらよいか?
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A:とにかく市民の関心度を上げる工夫が必要。ソーラー化は負担増につながるので市でも苦労している。市が進めるエコロジカル・エネルギー政策に参加しても良いという市民が10%になったが、これを20%に引き上げるのが、現在の目標だ。
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Q4:地方自治体として、行政運営上の手法も改革したのではないか?
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A:環境保全局ができるまでは市行政の環境対策は組織的にはバラバラの状態だったが、保全局ができると同時にこれを統一化し、一部門として再編成した。同時に、副市長の直接担当部門扱いとし、政策上の優先度もあげた。
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戦略的、総合的、地域的に行われているのがスゴイ。
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戦略的:フライブルグ市の経営幹部にとって、環境ビジネスは一大産業興隆のチャンスとして把握されている様だ。環境先進都市として高い旗をたてることによって、世界から研究者、行政関係者、NGO、企業関係者を呼び込み、ここで環境と観光の双方にとってプラスになることを意識的に作り出しつつあるのがわかる。総合的:上記の環境とは、大別すると環境対策と環境ビジネスの二つあるが、その周辺には幾多の分野が混在しており、フライブルグ市にはそれらが総合的に同時に展開しているのが特長といえる。混在している分野は観光(エコツアー)、会議研修、環境教育、リサイクル手法、廃棄物処理ビジネス、再資源化技術開発、環境配慮型住宅開発、省エネ住宅機器、建設資材、交通システム、自転車政策、町づくり(環境都市)、発電ビジネス、環境保全型農業、広域環境行政、環境複合政策、参加型住民政策、大学と地域との協力、NGO環境研究所、NGO主導の施設運営、地域還元型のゴミ発電、総合戦略的行政と、あげたらきりのないほど創造的な展開になっている。実際、日本からだけでも1年で80〜100ほどの訪問(ミッションや取材)がきているそうで今後ますます増加することは必至であり、そのこと自体が既に折込済みで先手が打たれている。このような実態をみると、これこそ戦略の名に値する政治であり地域経営だと驚ろいた。ティエラにも学ぶべき点の多い、訪問であった。
■入手した資料は多数
通訳のまとめた「フライブルグ市・環境セミナー」レポート
市環境保全局が発行している環境対策集(英語版)
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日本ではリサイクルという言葉は70年代に高度経済成長がもたらした浪費文化に対する市民運動の側からの対抗の言葉として登場してきた。それから約30年、およそ一世代が経過し、現在では消費者運動の側、あるいは環境保護運動のメンバーではより進んだ概念が使われている。それは例えば、同じRの頭文字にしてもReduce=減量が使われたり、同じサイクルにしてもプレサイクル(pre-cycle = 最初から新品は買わずリサイクル品を買ったり、必要性を吟味し購入を断念する)が叫ばれたり、または中途半端で偽善的なリサイクルよりはフルユース(full use = 最後まで使い切る)の合理性が注目されたりするようになってきた。各地の自治体が主導するフリーマーケットも日常的な風景となった。捨てればゴミ、分ければ資源を合言葉に全国で進展著しい分別システムも、中には16種類(水俣市)に及ぶところが出現するなど、目に見張るものがある。こうして今やリサイクルなる言葉は一般化し、最近の新聞記事ではリサイクルマテリアルやリサイクルソース、リサイクルショップ等が数多く登場し、環境ビジネス業界の用語として定着しつつあるのでは、という思いがするほどである。そんな折、最新のドイツのリサイクル事情を視察する機会を得た。現場を訪れ、担当者のレクチャーを受け、疑問点を質問し、帰国後は配布された資料に目を通してドイツのリサイクル最新事情に触れることができた。そこから見えてくるものは同じリサイクルといってもドイツのそれは日本よりはるかに「戦略的、構造的、包括的」な展開だった。片鱗にふれただけに過ぎないかもしれないが、日本のそれとは違ったレベルの大きさと底の広さがそこには存在していた。
ここでは、今回の目玉であったデユアルシステム社(ケルン市・従業員35名)の実情を中心に報告と考察、それと若干の展望を行いたい。デュアルシステム社は長い試行錯誤の歴史の中から現在の姿を見せるようになったが、その前史ともいえる1980年代にはドイツもゴミ問題、特に埋めたて場の不足に悩んでいた。当時、一般ゴミの30%が包装材とプラスッチック系容器であり、これを解決すべく包装、容器業界の先進企業95社が共同出資でデユアルシステム社を1991年に設立している。設立の時点でリサイクルシステムの開発と確立こそが主目的であり、利益は目的としないことが合意されていた。日本では今日でこそ話題になっているが、ドイツでは9年前に「資源循環型経済システム」の構築(研究、開発、普及、社会化)を目的にした会社が非営利的手法によって成立している点に注目するべきである。また、目的を実現するために地方自治体(広域自治行政体を含む)、中央政府の環境行政部門、各種研究機関、経済団体、市民団体(NG0を含む)との幅広い協力関係を築いている点も注目点といえる。なぜなら、ゴミ問題は単純な経済問題でもなく、政策や立法だけの問題だけでもなく、資材技術の開発だけでも解決は困難だし、ライフスタイルだけの問題だけでもなく、総合的、構造的、地域的な問題であるからだ。剋目すべきは、地域内の差し迫った事項への対応という事だけではなく、研究開発した技術をゴミ問題に苦しむ先進国に技術輸出することまで最初から展望して事業展開している点だ。環境対応技術の開発による地域ビジネス活性化という極めて戦略性に富んだ展開だ。しかも、それを地域の大学や研究期間、産業界や環境NPOが直接、間接に支援している点も見落としてはいけないことだろう。そのような思想と方向が次第に同業者や地域の住民に理解されてきた結果が、現在の出資会員数(企業)600社、マーク利用企業17000社、それに無数の回収サイトの数字になっているといえる。今後、デユアルシステム社の事業からは新しいベンチャー企業が出てくることが十分予想されることを思えば、同社が果たしている社会的役割は、業界団体やNPOであると同時に一つの産業インキュベーター(卵を孵化させる機械)とも考えられるのではないだろうか。
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デユアルシステム社がスタートした年の1991年にはドイツ国民一人あたり年間94.7kgあった包装材ゴミが97年には82、3kgへ、量で12kg、率にして13%以上の減量化を達成している。回収量で見ると96年には550万トン費用は39億マルク発生しているが、98年には同じ費用で560万トン回収しているおり、このうち545万トンはリサイクル用資源として回収業者に引き渡している。また、最新テクノロジー(回収したプラスチックをガス化=特許取得)を駆使して製鉄用の燃料源化にも成功している。一方、フライブルグ市を始め自治体では埋め立て場から発生するガスの回収供給技術を開発し、既に実用が始まっており、地域によって需要量の二割にもなっている。また、別の自治体ではゴミ発電も行っており、ゴミの資源化、産業化が次々と実現している。市民生活の面からみると、ドイツでは日本と違って自動販売機がない。ビールやタバコ、お菓子や乾電池、切手、コメなど日本ではありとあらゆるモノが次々と自動販売機に登場しつつあるが、ドイツではその兆しは全くなかった。自動販売機を増やしている原因の一つは飲料類ががアルミ缶詰めになっていることであるが、ドイツではアルミ缶は殆どない。アルミで生産する方がビンで生産するよりコスト面でも不利になる社会体制になっている。したがって、日本のようにゴミは放置されていない。つまり、日本の場合はいかにしてリサイクルするとか、如何にしてリサイクル率を上げるかに力点がおかれているが、ドイツでは「そもそもこの包装材や容器が適切か、から出発し、回避、リサイクル、適正処分」という視点で議論されていのであり、考え方に大きな違いが存在している。
日本でもデユアルシステム社が動き出した91年にリサイクル法が制定された。その影響もあって、88年から10年間の回収率の推移をみるとでガラスびんは49〜67%、アルミ缶は42%〜73%、スティールは40〜80%へと改善している。しかし、生産販売の量の増加も急で、ゴミの問題は少しも改善されてはいない。97年には容器包装リサイクル法が新たに制定され期待されたが、法が主な対象としているペットボトルでみると回収率は法施行前の95年の回収率1.8%が施行後の98年には18%へと10倍の推移しているが、ゴミになっている量は14万tから20.4万トンへと6.4万トンも増加している。これは法が回収を義務付けている中身を詰めるメーカーが行政に支払う回収料が1本当たり1円にも満たない安い料金体制になっているからである。また96年以降、メーカーが自主規制していた小型ボトルを解禁したことも消費量(ゴミ)が急増した原因になっており、いずれにしても容器包装リサイクル法がゴミ減量に貢献しているとはいえない。これではメーカーは回収費用の高いビン類のリターナブル容器より安いペットボトルを選ぶのは必然である。これは日本政府が、いつも目先のGNPの維持、業界の圧力ばかりを配慮し、問題の本質的な把握、戦略的な展開を考えていない結果であり、如何にいいかげんな政策しか行っていないかの証明といえる。このような展開は中央政府の姿勢の反映でもある。日本では相変わらず縦割り行政が幅を利かせており、ゴミ問題は環境行政として総合的な政策作りが必要であるにもかかわらず、依然として通産省や厚生省が環境行政の足をひいている。今回訪れた世界の環境行政のモデルとして評価されているフライブルグ市では、環境保全局の発足にあたって従来の環境関連部門を統合し、副市長直轄の部門とするなどの大胆な行政改革を行っており、何処に成功の鍵があるかが示唆している。法制度の整備(立法、規制、指令等)も進んでおり、EUではつい最近自動車メーカーに対する厳しい回収義務を伴うリサイクル法案を議会に提案することをを発表(7・24日経新聞)したが、法案はメーカーに対し2001年以降、EU圏内で販売する自動車の100回収を回収を義務付けている。一方で2006年以降は圏内で販売する車の80%(重量比)以上の部品の再利用を義務付けている。これは域外から輸入される車についても義務付けられる。廃棄物に対する課徴金の制度も強化され、工場や企業ではゴミは敷地外に廃棄せず、クロードシステムとし、これの最利用や資源化の技術開発が加速することは必至の勢いとなってきている。子供達や市民への環境教育も進んでおり、幼児期からの制度的な環境教育が始まっている。その中には当然、ゴミに関する教育(ゴミの出し方、有害なゴミの見分け方、ゴミになるものを買わない消費者教育など)も含まれている。このように考えるとドイツでは近い将来ゴミ不足という状態になる可能性が高い。
日本はといえば、ドイツほどのスピードはないとしても確実に循環資源社会への方向は定まりつつあり、法律や制度、技術開発やマーケッティングも進んでおり、現状のようなゴミ事情が次第に解消していく可能性が出てきている。まだあまり効果の上がっていない廃プラ法も改正作業が始まっており、ペットボトルの再利用化の研究開発も進んでいる。市民運動サイドでは欧米での成功例に学び、デポジット化を提案し、法制化にむけて動き出している。ゴミ回収の有料化もコンビニ等での資源化(堆肥製造販売)を加速しつつあり、市場原理と法制度、環境倫理、ライフスタイルの見直しなどを絡み合わせた政策研究が環境自治体運動などを通しても始まっている。中でももっとも盛んなのはエコビジネスの研究開発の分野であり、既に全国では数千を越える企業がこの分野に乗り出しており、花盛りとまでいえる段階にある。
新しい動きを上げるなら一つは産業界を中心に国際化の波に対応するため、自ら進んで国際的な環境対応をとる動きである。環境ISOや環境監査、環境会計、環境報告書など次々と政府の施策を上回る能動的な動きにでている。もう一つはチャンス到来とばかりに環境分野での新規ビジネスの開発に挑戦する動きだ。これも従来の政府補助金だのみではなく、中小企業を中心に活発な動きが全国的に始まっている。二つともゴミの排出を規制する作用を持つことは自明である。またインターネットをコアとする高度情報化社会の登場はこの二つの動きを側面から加速させている。環境問題のみならずこれからのビジネスは規模の大小より、経営トップの問題意識と対応の速さがことを決すると言われており、中小企業にとって今後ますます企業市民としての行動とスキルアップが求められている。 |
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